水際対策の中の帰国

 こんな時期に帰ってくるな、と言う批判の声があるのは承知した上で、私もまた日本人で、帰国するのにはそれなりの理由があるんです。水際対策の厳格化の中、ホテル3日間隔離対象国からの帰国の実際を備忘録としてメモしておきます。

・出国
アフリカ某国でカタール航空チェックイン。
検査証明書は、現地の主要な検査施設のひとつで取得したもののみを提示(現地大使館の確認によると、これは日本の検疫上有効)したところ、「日本政府所定の書式は?」と言われたので「日本政府は必要な情報を含んでいさえすれば、任意のフォーマットも認めている」旨説明するも、やはり現場では「厚労省指定フォーマット」を強く要求。

www.mhlw.go.jp
「所定のフォーマットに対応する医療機関がない場合には、任意のフォーマットの提出も妨げられませんが、「検査証明書へ記載すべき内容」が満たされている必要があります。」

www.mofa.go.jp

※上記は重要な情報は日本語でのみ記述されており、英語で確認できるのは情報の一部のみ。

この対応は、航空会社のせいというよりは、実際に送還対応を複数行ってきた日本政府の姿勢や分かりにくい通達のせいだと思うのでさらに複雑な気持ち。航空会社としては、世界中で要件が異なることもあり、いちいち対応してられないという気持ちだろうし、日本の過去の送還事例などを目の当たりにしているので、慎重な姿勢にならざるを得ないのだと思います。

残念ながら、現状トラブルを避けるためには、可能な限り厚労省書式推奨、ということになりそうです(国によってはこれを取得するのが非常に難しいのは以前述べたとおり)。
zaw.hatenablog.com

※結果としては、日本の検疫では出発国で取得した任意の書式で問題なし(検体採取部位”Nasopharyngeal”、検体採取日時は問題なく記載。医師名の記載、署名、押印無し)。

・到着日(0日) QR806
18:21頃着陸、35頃から降機開始、降りてすぐのところで、出発国が変異株流行国かどうかで振り分けられ、乗客揃うまで待機(今回機内はすいていました)。
18:45頃移動し、便ごとに椅子に座って待機(通路)、いくつか足りない書類を渡されました。
19:30頃検疫官による今後の流れの説明(外国人も座っていたが日本語のみの説明)。
19:55頃移動開始、書類チェック、唾液による抗原検査、アプリ(位置情報アプリOEL、接触確認アプリCOCOA、ビデオ通話アプリMySOS、位置情報設定など)チェック、QRコード確認など流れ作業で順路に沿って進んでいきました。15分程でそれらが終了(なお、今回アプリは事前にすべてインストール済、待ち時間もほとんど無かった)した後、
20:20頃待機部屋へ。抗原検査の結果が判明し、バスが準備できるまで待機が必要。

※アプリのインストールのためのOSの要求が割と新し目のため、事前に時間をかけてOSアップデートの後、アプリインストールしておきました。空港でOSアップデートからとなると、相当時間がかかるものと思われ、注意が必要です。アプリをインストールしたスマートフォンを用意できない場合、1万5千円払ってレンタルしなくてはなりません。
www.mhlw.go.jp


バスはどうやら到着便ごとに管理されており、一時間に一便程度で運行。同日帰国者が多かったり、同便の乗客が多かった場合、結果判明にそもそも時間がかかったり、バスの手配に相当な時間がある模様。この日はそこまで混雑しておらず、
21:25陰性証明等確認、出発地取得の任意の書式であっさり通過。「陰性証明書はこの書式で問題無いんですよね?」と尋ねると、「何を尋ねられているのか?」という表情で「こちらでお預かりします」とのこと。その後入国審査。通常のレーンを使用。
21:30頃荷物ピックアップ、ターンテーブルは既に止まっており、まとめておかれている荷物を各自ピックアップし、通関。
21:35係員に誘導され、バス乗り場でバス待ち。すぐ来るという話だったが、乗り場でしばらく待ち、
21:58バス搭乗。
22:00バス発車。
22:10東横イン成田着、指示あるまでバス内待機。
22:20頃チェックイン開始。バス内に乗客が多かった場合など、チェックインに相当な時間がかかる可能性あり。この日は同じバスの乗客10名。
22:30過ぎ頃部屋に到着。自分で弁当と水をピックアップして部屋へ。荷物は係員が運んでくれました。貸与された体温計で各自検温し、健康観察チャットで報告。

以前の情報にあった、コインランドリー予約や、ローソン買い出しの説明は無し。制度は流動的と思われる。飲料水やリネンはコールセンターに依頼すると補充されるとの説明はありました。
買い出しは頼めばやってくれるのかも知れませんが、なんとなく忙しそうな係員に悪くて、私は結局水とタオルの補充のお願いのみに留めました。水は頼まない限り持ってきてくれないので、水道水でいいということでなければ依頼は必要です。部屋には粉末の緑茶と梅昆布茶が一つずつあるだけなので、コーヒーやお茶など持参しておくとよいかも知れません。私は以前の情報を踏まえ、多少のお菓子を持ってきたのですが、飲み物は持ってきておらず、寂しい思いをしました。

・隔離1日目(到着日を0日とカウント)
毎朝8:00に検温し、健康観察チャットで報告。
8:00頃 朝食配布開始のアナウンス。
8:40頃、配布完了。各自ピックアップ可能との放送。
・健康観察チャットの報告がまだの人は速やかに報告するよう促す放送あり。
10:57 OELログイン報告通知(メール)、位置情報の送信。
11:03「健康状態確認のお願い」メール。指定されたURLから報告。
11:47昼食配布完了のアナウンス。
なお、ホテル入所日を0日として、1日目の昼にバスの希望調査が回収されます。以前は羽田空港へ行く便もあったようですが、現在成田空港一択で、3日目の16時、18時、翌日(4日目)の10時のいずれかを選択。検査日当日夕方の便は、検査結果判明時刻によっては後ろにずれる可能性があり(翌日にずれる可能性についても配布資料に記載)。
※レンタカーやハイヤーの予約については時間が読めないことを計算に入れる必要があり。当初レンタカーを検討していたが、乗り捨てなど考慮すると結構高くなることや、乗り捨てを考えていた自宅近くのレンタカー営業所が夜20:00に閉まってしまい、遅くなった場合当日返却困難ということもあり、ハイヤーを使うことに考えを改めました。検査陽性の場合のキャンセル料無料、バスが遅れた場合の待機料無料という会社が複数あり。

なお、成田空港からの帰国者向け交通手段については以下のとおり。
www.narita-airport.jp

16:04 夕食配膳開始のアナウンスあり。
16:55 配布完了のアナウンス。
20:00頃 夜間の騒音に気をつけるようアナウンス(深夜の浴室利用を控えることなど)。

なお、帰任時のPCRをどこで受けるか調整すべく、TECOTなども参照にしつつ、一番頭使わずに利用できる成田空港PCRセンターに問い合わせ。電話しばらく繋がらず。
「最短2時間」との表記のみで、最長時間や最近の状況が不明。適宜問い合わせを、との表記。最近混み合っており、4時間程度見てほしい、とのこと。来月の状況はまた直近に確認した方がいいのかも知れません。

・2日目
8:10 朝食配布完了および、健康観察チャットでの報告を行うようアナウンス。
・健康観察チャット報告のリマインド
11:00前頃 昼食配布開始の案内
11:03「健康状態確認のお願い」メール。指定されたURLから報告。
11:24 配膳完了のアナウンス
13:00頃?OEL通知あったようだが、15:50頃まで気付かず。昨夕も通知があったことにも気付いた。現在地の報告。
16:02 夕食配膳開始のアナウンス。
16:51 夕食配膳完了のアナウンス。
20:03 夜間の騒音に気をつけるようアナウンス(深夜の浴室利用を控えることなど)。
OELの通知があったようだが気づかず
21:05 位置情報報告

・3日目
6:52 容器を配布したので、唾液を採取するようアナウンス。
7:22 検疫官がパスポートを確認の上、検体回収。
7:50 朝食配膳開始アナウンス。
8:28 朝食配膳完了アナウンス。健康チェックリマインド。
9:17 健康観察チャット報告のリマインド。
10:58 昼食配膳開始のアナウンス。
11:02「健康状態確認のお願い」メール。指定されたURLから報告。
11:35 配膳完了のアナウンス。
12:53 検査陰性との電話。「今朝のPCR検査は陰性でした」とのことであったため、「抗原検査と聞いているけれどPCR検査だったのですか?」と尋ねると、「よくわからないけどとにかく陰性」とのこと。16時のバスを予約しているので、準備ができたら電話をくれるとのこと。
14:37 OEL通知、はじめてリアルタイムで気づいた(他の通知と同じ音なので、毎回確認しないと通知に気付けない)。現在地報告。
16:00過ぎ 夕食配膳開始のアナウンス(まだホテルに滞在する人へ)。
16:05 バス乗車準備完了のアナウンス。(同じ便で帰国した方は15:20頃呼ばれ。15:40頃のバスで空港へ。子連れで配慮されたのかも知れません)。
16:10 バス乗車、間もなく発車。
ターミナルは選べるが、第2から停車。国内線到着階(1階)の一番奥、路線バス乗り場20番付近に停車。
16:30頃 ハイヤー乗車。
18:15 自宅着。OELのチェックイン場所をホテルから変更する必要あり。このまま14日目まで自己隔離継続の予定。