よく昔のどうでもいい場面を想起するのだ

調子に乗って書いていたら異様に長くなった上、なんだかよくわからない話なので無視してください。
弟が自分のアイスを買いにいこうとしていたとき、ついでに他の人の分まで頼まれて出かけ、帰りに自分のアイスだけ落としてしまったこととか思い返して、その度にいいようのない寂しさにとらわれる。ちなみに、その時、自分のアイスを持っていないことに気付いたまわりの大人が話をきいてことの顛末を知り、もう一度お小遣いをもらって喜んでアイスを買いにでかけ、今度は落とさずに帰ってきたのだ。たしかチョコチップペパーミント。僕は歯磨き粉にチョコを混ぜたみたいで嫌いだった。セブンイレブンで、レジの横でコーンにアイスをのせてくれたり、ポストミックスとかいうジュースが売っていて、アイスを載せるフロートの注文もできた時代だから相当まえだ。近くの横断歩道にアイスが落ちているのを確認したのまで覚えている。多分僕以外は誰も覚えていない。多分弟でさえも。なんなんだろう、こういう記憶って。
ジャスコの一階でアイスを買ってお金を払い、余ったお金を手元の台においておいたら、未払いのお金だと思われて、売り子のおばちゃんに二重回収されてしまったこともよく覚えている。この不当請求をどうしたら回収できるか、いまだに考えているのか、たまに夢にみる。多分100円玉一枚多くとられたのだけど、これは金額の問題ではない。
かつてデパートにはゲームコーナーみたいのが必ずと言っていいほど存在して、そこで確か、どんなゲームよりも高価な機械として、200円くらい入れると、数分の短いアニメのようなものがみられる機械が存在したと思う。親の買い物が終わるのを待って、エスカレーターの側でふらふらしていたら、僕ら兄弟よりも幼い子が、その機械にお金を入れたのだけど、ボタンも押さずにどこかへ消えてしまい、そのまま帰ってこなかった。遠くへ行ってしまったのだと思い、そこへどこからか現れた弟に、「そのボタン押すと、多分動くよ」と言って、弟にタダで高価な機械の恩恵を与えたことがある。そして、最初にお金を入れた見知らぬ子が、だいぶ時間がたってから戻ってきて、まさに弟がスコープのようなものをのぞき込んでいるところを目撃し、一緒にいた親に泣き叫んだのを覚えている。その子は幼すぎて、機械を扱いきれず、親へも正確に訴えられなかったように記憶しているが、僕はその場でただひとり、全ての状況を把握して、いいようのない罪悪感にかられたのだ。弁償する財力も、状況を説明するほどの語学力もなかった。とてもいやなのは、その時、自分の中で、自動的に自己弁護が始まり、「僕はお金を入れた子が戻ってくるまで、十分な時間をみたが、戻らないということで、ただ入れられたお金がもったいないと思っただけで、決して悪いことはしていない」という結論を出したことだ。ただ、もやもやは消えず、最終的にこれを親に言ったのかどうかよく覚えていないのだけど、多分、当時この心の葛藤をきちんと説明はできなかった。そして多分、これを覚えているのも、家族で僕だけだ。
また、ゲームコーナーと言えば、メダルゲームで遊んでいたとき、見慣れないメダルが出たので、どこでそのメダルを使えばいいか店員に尋ねたことがあった。結果として、それは、一時的にそのデパートで使われていた、2種類のメダルのうちの一つだったのだが、店員は、外から持ち込んだものだと決めつけ、幼い僕を責めるので、「あの機械からでた」といじわるなおばちゃん店員に言うと、「確かめる」といってカギの束を持って、スロットマシンだったと思うけど、その機械まで僕と歩いた。その光景をみた別の男性店員が、おばちゃんに理由を尋ねると、「この子が嘘をついてるから」みたいなことを言って、さっき渡したメダルをみせると、「最近この一角の機械だけそのメダルを使ってる」という説明がなされた。おばちゃんは一言もあやまらず、投げつけるようにメダルを返した。あとで思い返すたびに腹立たしく、そのトラウマのせいで、東武百貨店なんていつか倒産させてやる、と、未だに思っている節がある。
他にもいくつでも書ける、というか、なんでこんなこと今になってここに書いているのかよくわからない。
こういったトラウマのせいで、僕は極端に、事実が認められないということが怖いのだ。冤罪モノなんて、嫌で嫌でたまらなくて、そういうのを扱ったドラマや小説というのも苦手だ。
それでいて、思春期に「厳窟王(モンテ・クリスト伯)」なんて読んだ記憶などもあり、トラウマを確たるものにしている。
あと、幼いころすりこまれた「地獄」のイメージもトラウマだ。自分の行ったことは、良いことも悪いことも「事実」であって、それは絶対にどこかで明るみにでるものであるとかたく信じている。それが生前であれ、死後であれ、何かの形で僕につきまとうのだと強く信じているのだと思う。「永遠」ってのもとても怖くて、僕は人生が一回こっきりで終わってしまうなら、それはそれで素敵だと思うのだけど、輪廻転生とかなんとか言われると、もう僕の今の行動も何もかも永遠に引っ張っていかなくてはいけないので、ギャー。
だから僕はおおむねは真っ当に生きていきたいし、多分自殺もしません。
何が書きたかったのかよくわかりません。ごめんなさい。