2001-01-01から1年間の記事一覧

「ダメな医者に」-0424-

このままじゃダメな医者になっちまうんじゃないか、と思う瞬間があるのです。 文字通り右も左も分からなかった春先に比べれば、新しく入院してきた患者にルーチンの検査プランをたててみたり、採血のデータをみて点滴を調節してみたり、それなりのことを無難…

「二重造影」-0423-

僕の方は、気がつけば半年もバタバタ働いていて、どうにか採血くらいは学生に指導するくらいの余裕を見せ始めてみても、穿刺針がすり減るほど何度もIVH(中心静脈栄養)指してみたり、小腸まで造影剤が流れ込んでしまった渋い注腸造影写真なんか撮っている研修…

「血をください」-0422-

緊急オペ(手術)に際して、輸血部に当直はいないので、必要になるのがクロスマッチ(交差試験)隊で、大抵僕ら新人がその任務に就くのですけれども、それ以前に必要なのがMAPとかPCとかいった輸血たちなのです。普段ピザの出前のような気軽さでオーダーしまくっ…

「医師免許お待たせ致しました」-0421-

蕎麦屋の出前じゃないのですから、「今出たところです」とか言うのはやめてほしいのです。僕が医師であることをかろうじて証明していた、医籍登録の確認の葉書、その2ヶ月の有効期限はとっくにきれているのに、厚生労働省からはなんの音沙汰も無いのです。 …

「研修医も医者のうち」-0420-

土日祝日と夜間早朝には病気になりたくないものです。四十も五十もあるベッドを、公式にはたった一人の当直医が管理できるわけもなく、結局朝から晩まで病棟に詰める研修医。もちろん公式には休日なので、もっと上の先生方は、常時病棟にいるわけではありま…

「お医者さんごっこ」-0419-

医師国家試験を終えて「受験生」という肩書きを失い、学位記授与と引き替えに、「学生」という肩書きをも奪われて、晴れて無所属という立場に置かれた時、それでも僕らは確実に僕らであり続けたいと望むのです。他の多くの社会が、4月から始まる年度体制で…

「医師国家試験」-0418-

一日20時間労働でも、医師は労働基準法の適応除外だから違法ではないのですけれど、よくよく考えると、僕はまだ医者じゃないのでした。忙しさの中で、別段気にもかけていなかった医師国試の結果が、やはり当日になると気になるもので、厚生労働省で発表され…

「採血係」-0417-

旅行記も中途半端なまま、韓国へと旅立ち、「メッチュチュセヨー(ビール下さい)」とか言いながら、毎日焼き肉ばっかり食べていたのですが、どうやらなし崩し的に仕事が始まってしまったのです。月曜日に大きな手術に関わる、と言ってもまあ末端に関わるんで…

「フランス・トルコ旅行記2」-0416-

4/6(金)、どうも今回の旅の同行者はあんまり自分を強く主張をするタイプではなく、旅行についてこれといって希望は言わないのでした。のんびりと住むようにフランスを楽しむということを望む風でも無かったので、ミーハー的にエッフェル塔に登るとか、今年の…

「フランス・トルコ旅行記1」-0415-

旅をするならやっぱり食べ物とお酒が美味しいところがいいなと思うのです。子供の頃はよく分からなかった、旅行先での食べる楽しみと飲む楽しみ。それを知ってしまえば、有名な寺が無くても美味しいお酒があるだけで、旅行の目的になりうるのでした。 卒業旅…

「僕、無職」-0413-

さよなら20世紀。僕の胎生期と幼児期と反抗期と思春期と、ゆりかごから学生時代の全てを包み込んだ20世紀よさようなら。21世紀最初の年度は、早くも咲き乱れる桜とともにやって来ました。そして僕は今日付けでめでたく無職です。 医者関係は6月人事が多いの…

「卒業しちゃいました」-0411-

卒業しちゃいました。 国試、酒、国試、酒、国試、酒、酒、酒、楽器、酒、歌、酒、酒、楽器、酒、楽器、花束、学位記。 3/17から三日間に渡って行われた医師国家試験、その受験ムードに対応するべく、国試出発の週の頭くらいから、規則正しく図書館に籠もろ…

「鉛筆」-0382-

物心ついたときには、裏が白い広告と、六角形の鉛筆は僕のお気に入りで、とにかく何かを表現していたのです。文字通り身を削って力を発揮する鉛筆をみて、全ては永遠じゃないということをなんとなく感じながら、僕には定冠詞のついた、ザ・鉛筆という存在が…

「ス・テ・ロ・イ・ド」-0381-

ファミレスのコーヒーはなんであんなに薄いのか。薄さ故に、もしくは長居故に、あるいは貧乏性故に、がぶ飲みするから結局胃が痛くなるのですよ。モーニングコーヒーはもの凄く濃い奴を一杯だけ飲みたいのですよ。 一度昼夜逆転に陥ると、絶対的に普通の時間…

「医学部生セクハラで逮捕」-0380-

家庭教師をしていた男子高校生に、1997年10月頃から1999年10月頃までの間、点滴用の針など医療器具を使って暴行を加えたり、わいせつな行為をしたりしていたとして、昭和大学医学部6年生が逮捕された。容疑者は調べに対し「勉強しなかったから、懲らしめで…

「引退ライブ」-0379-

ひたすら降り続く雪に、全てが銀色に封じ込められた中、昨日は、6年間所属したジャズ研の引退ライブが決行されたのでした。外出がためらわれるような雪にもかかわらず、わざわざ聴きにきて下さった方々には感謝の気持ちでいっぱいです。 音楽でも、スポーツ…

「胃を知らない僕」-0378-

温泉にいったりベースを弾いたりしているうちに、1月も終わってしまいますね。2月くらいからは国家試験受験をもう少し意識しようと思うのでした。 試験情報の合間をぬって学年のメーリングリストに流れて来ていた「卒試打ち上げ旅行」の計画は、今週の頭に…

「現役復帰」-0377-

昨日弓道部のほうで、遠征試合があったのです。仲良くしている大学との対抗戦で、例年は春に行っていたものを、今年は都合上、イレギュラー的に行われたのです。夏の東医体で引退のはずが、イレギュラー的な試合にはイレギュラー参加ということで、突然現役…

「明日出来ることは」-0376-☆TOP☆

冬のクソ寒い時期に「歓喜の歌」だし、雪山で遭難して、まさに眠ってしまいそうな時の気分はきっと夢見心地、歓喜の世界への旅立ちなのだろうし、シベリアからやって来るアイツは、コサックダンスを踊りながら、笑顔と共にやって来そうなのです。「シベリア…

「卒業までの予定」-0375-

あとは卒業式だけだといいながら、実はテスト中から様々な予定についてのメールが舞い込み、部活やらバンドやらの予定もよく考えずにポンポン入れていたのです。さすがに今後の予定を把握しようと、昔のメールを辿って予定を確認し、全て並べてみたら、なん…

「日記才人ライト」-0374-

実は僕は新聞をとっていないのです。新聞屋の勧誘も、何新聞がどうとか面倒くさいことは全て抜いて、「いりません」の一言で撃退します。飯を食いに行った場所にも、コーヒー飲みに行った場所にも、大学の図書館にも、豊富に取りそろえられているから、新聞…

「作戦会議」-0373-

1/9の内科の試験をもって、僕の6年間の大学生活はほぼ終わりました。結果が出るのはだいぶ先になるのですが、合格していれば残す公式行事は卒業式だけです。世間は、何かを終了という時期では無いし、今年は「新世紀開始」ということで、さらに「始まり」の…

「オモヒオイデウス」-0372-

なんで好きなことってすぐ覚えるんでしょうね。好きなことだからそれを学ぶこと自体が苦にならないから、なんて簡単に片付けてませんか。本当にあなたはそんなに繰り返しモーニング娘。のメンバーの名前を暗唱したんですか、徳川将軍の名前を何度もノートに…

「問題回避」-0371-

同級生と夕食をとっていると、結構な雪がけっこう降ってきたのでした。天気予報なんて観ていなかったのですが、どうやら予報通りだった模様。「次の内科、受けなかったらどうなるんだろうね」と、唐突に同級生が言うのです。「いやね、雪で転んだとか、風邪…

「言霊」-0370-

頭の中に渦巻く事全てを、言葉だけで正確に表現することはできないでしょうね。ただ、思考というプロセスに至ると、僕らは何らかの言語、場合によってはグラフィカルなイメージを併用しながらその思考を組み立てて行き、外界に向けてそれを表現することは可…

枕詞付き試験情報」-0369-

人並みに謹賀新世紀だとか何とか浮かれていると、ホラ、もう目前に試験が迫っているじゃないですか。 そもそもなんだか納得行かない日程なのでした。10月には学生生活最後の講義も終わり、怒濤のように卒業試験に突入し、クリスマスを挟んでまで試験を受け続…

「タイムカプセル」-0368-

物が捨てられない子供でした。今もですけれど。 その原因の一端は、僕がどうでもいいことをなかなか忘れないということが担うのです。幼稚園の時に作った紙芝居の内容も、小学生の時に友達にもらった手作りのおもちゃも、とにかくそういう思い出を鮮明に覚え…

「21世紀最初の」-0367-

明けましておめでとうございます。さすがに少しだけ帰省してました。来年以降、そうそう都合良く休みがもらえないことを考えれば、帰っておくべきなのでしょう。 独り暮らしというのは不便なことも多いけれど、今の僕には、その利点のほうがはるかに上回って…