ただ思ったことを綴る

 まあ一応明確な理由があるのだけれども、僕もどうしても東京に出たいという時期がありました。ただ結果としては一度は東京に出たことに満足した、というかその背景にあることをいろいろ解決したことで、結局は東京をスルーして海外生活を始めてしまうというよくわからないことになっています。
 生まれも育ちも東京、という人にとっては、進学や就職で地方に行くことに耐え難いものがあるということは、正直なところ、僕にとってはわかるようなわかんないような感じです。自身が田舎で生まれ、田舎で高校生活まで過ごし、ネットも未発達でそれほど詳細に都会の情報が入ってこなかった中で、地方の国立医学部に進学することにネガティブな感情なんて一切ありませんでした。同級生の一部は、必ずしも第一志望の医学部に進学できなかったことについて、当初いろんな愚痴を吐いていましたが、第一志望が別にあってそこに行けなかった、というような感情は理解できるものの、東京じゃなくてこんな田舎にきてしまった、という感情については、あまり理解することができなかったのでした。まあ進学先とか就職先に求める条件が厳しいと大変ですね、という感想です。

 北米での生活ももうすぐ2年が経過します。住んでいるアパートを更新しなければいけないのですが、契約ごとをいろいろやるのは本当にストレスです。メール等で連絡してもあんまりきちんとした返事は来ないので、事務所に担当者捕まえにいかないと話が進みません。貸し手優位の契約内容で、それなりに高額な家賃払っているのにも関わらず、いろんなことが適当で、ビジネスとしてそんなことでいいのか、と思ってしまうのですが、結局そんな状況でも契約して金払っているので、残念ながらビジネスとしてちゃんと成立しているんですよね。ちゃんとしていなそうな国であれば諦めもつくのですが、ここでは「ちゃんとした国」みたいな振る舞いをしているのにも関わらず、サービス全般適当すぎるので腹が立つ、というのはあります。

 ずっと開発途上国を中心に勤務してきて、始めて先進国での勤務をする中で、やはり今までとは異なる要素が多くて、そうしたことも原因となって、様々なストレスが重なり、一時期メンタルが相当に落ち込みました。僕の場合は、明らかに先進国以外での勤務のほうが向いているようです。他方、あんまり頻繁に異動して生活の立ち上げやりなおすのもまた相当なストレスなので、ここにもあと1年くらいはおいておいてほしい、ということを人事担当には伝えました。アパートの途中解約が基本的にできない(非常に高額な違約金が発生する)ので、今回の更新期間の目安も含め、一応人事に確認を入れる流れの中で、そうした確認をしたのでした。

 近隣の古い友人には会うことができたのですが、一応近いといえば近い、飛行機で1時間半くらいの距離に住んでいる古い友人のところには、結局まだ行っていません。正確に言うと出張では二度訪れているのですが、プライベートで旅行する機会がないまま今に至っています。現状、職場のルールもあって、思いつきで旅に出ることができず、基本的に事前に許可をとっておかなければいけないのですが、それがどうにも苦手で、日本での勤務医時代にあれほど切望していた週末の休日を、割と無駄にしてしまっているような気もします。まあ、この地を離任したあと、再度この大陸を訪れるのがいつになるのかはわからないので、ここにいるうちに会うべき人には会っておこう、とは思っています。