「ス・テ・ロ・イ・ド」-0381-

 ファミレスのコーヒーはなんであんなに薄いのか。薄さ故に、もしくは長居故に、あるいは貧乏性故に、がぶ飲みするから結局胃が痛くなるのですよ。モーニングコーヒーはもの凄く濃い奴を一杯だけ飲みたいのですよ。

 一度昼夜逆転に陥ると、絶対的に普通の時間に活動せねばならないという義務でも生じない限り、放っておくとその逆転スタイルに落ち着いてしまうので、脳生理学的に納得の行く方法で正しい時間にスライドすることにしています。人間の体内時計による一日は、24時間+αなので、毎日そのαの分だけ寝る時間と起きる時間をずらして行けば、体に無理無く生活時間を変えられると思うのです。

 で、正しいと思われる生活時間に移行したところで、朝日による体内時計のリセットという機構を生かして、人間らしい生活に戻るのです。そして気分良く飲みに行って、気付けば朝まで飲んだりして、一夜にしてまた昼夜逆転するのですよ。

 最近は、午前2時とかそういう時間に起きだして、夕方猛烈な眠さにまかせて眠るという感じです。朝5時くらいからはモーニングが始まるので、すかいらーくとかロイヤルホストとかデニーズとか、気分にまかせてファミレス入りし、薄いコーヒーを飲みながら国試の問題集とか解いているのです。

 QB(クエスチョンバンクという国試問題集)の必修問題とか解いていて、出生証明書の書き方の説明をぼーっと眺めていたのですが、何かひっかかるものを感じ、よくよく見つめてみると、子供の名前が「北島マヤ」、医師の名前が「月影千草」になっているではありませんか。なんの注釈もなくこういうことをするあたり、なんだか編集者のマニアックさを感じないではありません。ちなみに元ネタは「ガラスの仮面」です。うちの学内での試験対策に、班を結成して作成している「資料」にも、マンガやその他のネタを切り貼りして、台詞をかえたり、コメントを入れたりして、ブラックな笑いや、内輪だけの笑いを誘っていましたが、なんだかそれに近いものを感じるのでした。

 種々の検査の基準値という奴は、あんまり理屈じゃないので、ゴロで覚えるには最適かも知れません。自分の記憶として十分定着したもののうち、他の人々にもすんなり使ってもらえそうなものをいくつか紹介させて頂きます。

電解質シリーズ。
 Na 135〜147 mEq/l 名は卑弥呼、異様な女。
 K 3.7〜4.8 mEq/l みんなで芝刈り。
 Cl 99〜106 mEq/l クロールで救急、トム。
 Ca 8.6〜10.2 mq/dl 軽い野郎、トニー。
ちなみに、国試的に覚えなければならない電解質には、他に、P 2.5〜4.5 mg/dlがあるのですが、これに関して、パーマン2号に死んでもらったり、リンスを2個用意したり、洋子ちゃんに登場してもらったりしたのですが、ザウエル的にぐっとくるものが無いので保留です。

 ゴロ合わせといえば、友人が持っていたあるゴロ合わせ集に、ステロイドの副作用として「スぇー神症状(精神症状)」、「テァール便(タール便)」、ロが無くて、「イ感染性(易感染性)」、「ドェーエム(DM:糖尿病)」という無理矢理以外の何者でもないものが堂々と載っていたのです。素直に英語表記「Steroid」を使えば解決しそうなところを、敢えて日本語のまま使うあたりに妙に惹かれて、強く印象に残ったのでしたが、新しい版ではごく普通の覚え方に置き換わったみたいで残念です。かけ算九九とか、ああいうものっていうのも言葉遊びだと思うんですが、正規の教育にも用いることができるのってなんだか素敵です。日本語って面白いですね。

(補足:もちろん、ステロイドの副作用が、ゴロの4つに集約されるわけではありません。たくさんあるので、全てをゴロにしたら、ス・テ・ロ・イ・ドじゃ足りないですよね-010208)