帝王切開手術中に死亡、福島県の産婦人科医を起訴

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060310i313.htm?from=main3

 この事件を巡っては、医師や関係団体が容疑者の逮捕に抗議する動きを見せている。同県内の開業医らで構成する「福島県保険医協会」は3日、「(逃走や証拠隠滅の恐れはなく)逮捕は人権を無視した不当なもの」とする異例の抗議文を県警に送付。日本産科婦人科学会、日本産婦人科医会なども抗議声明を出している。

 一方、同地検の片岡康夫次席検事は10日、「罪証隠滅の恐れがあり逮捕した。血管が密集しているところを無理にはがした。大量出血は予見できたはずで、予見する義務があった。判断ミスだった」と起訴した理由を説明した。医師法違反罪については「通常の法解釈をした。大量出血しており、異状死にあたる」とした。

 この記事にとりあげられている他、今回逮捕された医師の所属する、福島県立医科大学の産科婦人科医局を含め、様々な団体が抗議声明を出しています。起訴をさせないための署名も行われていましたが、その声は届かず、起訴ということになってしまいました。
 もちろん、無罪を信じますが、これから何年もの公判を経なくてはなりません。
 こうして、多くの医師からみて、少なくとも刑事罰に相当するとは到底思えない真っ当な医療を行った医師が、突然逮捕されて、起訴されてしまったわけです。もう、明日にでも、学会から「現在、検察が要求するレベルでの危険の予見や適切な治療を行える医師がいないため、一切のお産を取り扱わないことを決定しました。今後、国内での出産はほぼ不可能となります」という声明を出すしかないのではないでしょうか。
 もちろん、産婦人科に限った話ではなく。
 もう、僕は、困難な症例に立ち向かう元気がありません。