旅行の段取りを忘れかけていた

 まあ何というかいまだに休みを取ることが下手くそです。日本での長年の奴隷労働勤務医時代のせいで、そもそも平日ある程度普通の時間に帰宅できたり、土日休んでもいいというだけで天国なので、なかなか有給休暇取得という発想に至れないのです。加えて新型コロナウイルス感染症流行以降、人と集まるとか旅行とかが制限されるようになってしまい、休暇を取得するモチベーションがさらに低下していたというのもあり、持ち越せない分の休暇の権利が消えてしまう、ということが続いておりました。
 まあそんな中でも残酷に時は流れ、年に一回しかないイベントなどが経過する度に、「人生でこれはあと何回経験できるんだろう」なんて考えてしまう年齢となった今、まあなるべく休みはきちんと取得して、できればそれなりに有意義に使いたい、なんて考えるようにもなってきました。
 先日も9月までに取得しないと消えてしまう休みの権利を行使し、近隣を旅行してきました。停電やネット切断と戦いながら、一つずつ旅行のパーツを組んでいく作業、昔はよくしていましたがしばらくしていなかったようでいろいろ勘所がよくわからなくなっていました。ネット上だけで手続きを進めていくと、現在生きてるのかどうかよくわからない旅行関連サービスも見受けられ、そういう点でも手間がかかる、というのはありました。大きなことは割と直感で決めるくせに、細々としたことには妙にこだわるという悪癖のせいで、自由度の高い旅行はパーツ一つ決めるのにもとんでもない時間がかかり、気づけば日程が近づいてきて、フライトの選択肢が減ってしまったり価格があがってしまったりという失敗をまた性懲りもなく繰り返しているのです。でもむしろその制限された中で、今まで気づきもしなかった別の選択肢を発見する、というような経験もあり、それはそれで悪くはないのかも知れません。
 今の任国では車を所有し自分で運転しています。本当はいろいろリスクのある運転などという行為は特に不慣れな海外では避けたいところなんですが、治安の問題とか、生活環境の状況を考えると、まあやむを得ません。そして国内で旅行する場合、治安面の問題だったり、そもそも最初から存在しないなど、利用できる公共交通機関に限りがあるため、やはりレンタカーの利用を検討せざるを得ず、この「レンタカーを借りての旅行」というのが私にとっては大きなストレスであるというのを再認識させられたのでした。
 とりあえずその土地に到着してしまえば、街歩きもできるし、現地で交通手段を容易に確保できる、という場所が私にとっての理想の旅行先ではあるのですが、この国の中ではなかなかそういうわけにはいかず、国境を超える旅行はまだまだ面倒な面もあるので、まあストレスにならない範囲でうまく探っていけたら、とは思います。