季節感の無い

 学生時代は、割と短い期間にいろんなことが目まぐるしく動いていましたが、大学を卒業して医師として働き始めたあとは、ミクロな視点ではまあいろいろあったといえばあったのですが、マクロな視点ではなんというか季節感のない人生を過ごしているような気がしています。
 いわゆる普通の勤務医生活を辞めた、というのは直近で季節感を感じる変化でした。いろいろあって日本を離れることになり、今は「海外で働いている」ということになんらかの季節感を見出そうとするものの、海外生活が当たり前になってしまった今となっては、なんでわざわざ不便な生活を選んでいるのだろう、と突然冷静になってみたり。いつまでこの生活を続けるのかは自分でもよくわかりません。ただ、いわゆる外科の勤務医に戻ることには労働強度の部分では抵抗感が強く、一方で、「外科医」を名乗れるような現場を完全に忘れる前に戻ってもいいのではないか、という思いもごくわずかは残っていたりもします。実際割と具体的なお誘いを受けてもいますが、夜間休日の呼び出しとか身を削る当直にはもう耐えられそうもなく。