日常

Doc-takeの徒然の10/18
http://d.hatena.ne.jp/doctake/20041018

緊急入院したイレウス患者さんの経過を追うために腹部写真をこの週末に撮ったら病棟の看護師さん(と思われる)に「休みの日にいらん写真を撮るな」と言った趣旨の張り紙をされた(汗)。しかも書いた人の名前はなし。思わずひっくり返りそうになった。

こういうことはよくあります。そしてこういうことがよくあるってことが問題なんですよ。
別に医療判断は医者だって看護師だって技師だってそれぞれできると思うし、それに対してお互いに意見を言うのはいいのだけれど、こういうアンフェアな表現をする人っていうのは、それに対して理性的にその理由を述べて誤りを正そうとしても、論理的な回答は得られないことが多いんです。ついさっきまで科学的な話をしていたくせに、すぐに感情論になったりするのです。

看護師の中にも仕事の枠を超えてものすごく考えている人がいて、そういった人は自分のような研修医より総合力が遙かに上だったりするのです。往々にしてそう言う人は物腰柔らかで、言いたい事もしっかり考えられてから発言するせいか、非常に納得のいく議論をする事ができます。

その一方で、僕は理知的な医療職の人々にいろんなことを教わりました。1年目の大学の病棟では、危なっかしい指示には看護師から容赦なくチェックが入り、そういうときにきちんと非を認めるかわりに、看護師側から滅茶苦茶なことを言われたときには、1年目ながら応酬したのです。
上級医に対しても基本態度は変わりませんでした。故に当時は、「研修医の態度としては云々」言われもしました。でも、たんなる問題児として終わらないで、なんとかクビがつながっているので、それなりの真っ当さはあったんだと思います。
当時の僕の論理としては、所詮一番下っ端の弱い立場なので、自分なりの正しさをもとに、ベテラン看護師や上級医にたちむかってみて、たたきのめされるならそれはそれでよし。ただし、単に上下関係ということではなくて、医療知識、判断の正しさという面においてたたきのめされるのであれば、というのがあったのですよ。