2004/4/29(木)「年金」

 ここしばらくは、一年目の研修生活を彷彿とさせるように、ほとんど病院にはりついていたので、社会の動きとかそういうことが本格的にわからなくなっていました。人と接する仕事なのだから、本当はそういうのは良くないんでしょうね。のめり込んだり、大騒ぎしたりするかどうかは別として、知ってるってことは大切だと思っています。

 いつものように、ネットから話題のニュースを知る僕。最近は、年金問題が取りざたされているようです。閣僚の未払い問題とか。だいたい年金はわかりにくすぎるんですよ。義務にするなら税金と一緒にとればいい。

 僕は医者として4年目だけれど、病院間の異動は転勤というのとはちょっと違って、その都度退職と新採用を繰り返すという、面倒なことをしているのです。異動に際して、無職の期間があると、例え一日でも、国民年金加入の必要がでたりするのですが、これが自動的に手続きされるかというとそうではなくて、どうか国民年金を払わせてくださいと、役所まで出向かないと払えない仕組みです。

 ただでさえ、引っ越しのために休みがもらえるような環境でもないのに、平日の昼間に役所に行くってのはとても面倒な行為で、そんな払いにくいもの、未納者が多くて当たり前です。多分いまでもそうなんですけど、うちの大学のヒラの医者は、日雇い契約で採用されていて、それでいて三月三十日にクビになります。三月三十一日は無職で、仮に大学に残る人間は、四月一日付でまた採用されます。この一日の無職期間のために、手続きして三月分の国民年金を納める必要が出てくるという、とても面倒なことになってます。また、僕は今年一月から三月まで、公立病院の麻酔科にいながら、書類上は職員ではなく研修生という扱いで、常勤医師の身分をもらえなかったので、保険証は出ないわ、住民税は自分で払いにいかなくちゃならないわ、国民年金の加入手続きがまた必要だったりとか、自分でも異動の度にどんな事務手続きが必要なのか、よくわかってない状態です。

 ちなみに学生時代は、申請して年金の免除を受けていました。この間、加入扱いではありますが、免除を受けていた期間に相当する分、将来受けられる年金が減るとかなんとか。追納もできて、完納すれば、減額されずにすむとかなんとか。今のところ、多分無職期間に相当する部分の年金はちゃんと払っているはずです。追納はしていないのですけど。どこまでが義務でどこからが権利かもよくわからないです。払おうとする人間も戸惑うシステムなのだから、あまり払おうという積極性の無い人間は、当然払わないまま終わるのではないかと思うのです。

 無論、職場がずっと変わらない人は、年金の種類もずっと変わらないわけで、どこかで一度手続きしてしまえば、なんとなく年金を払うことになって、未納はおこりにくくなるんでしょうけれど、ころころ職場や所属がかわって、年金の種類もころころかわるような立場の人は混乱しないわけがありません。

 まあでも、そういう制度の責任者である方々が、「わかりにくい」とか「勘違い」とか言っているのは救いがありませんけど。

 僕、職場移るたびに手続きや連絡しないといけないころをリストアップしてあるんです。四月も終わろうとしている今なお、まだ手続きすんでいないものも多いんですけど。

 不動産。電気。ガス。水道。固定電話。携帯電話。PHS。クレジットカード。インターネットプロバイダ。郵便局、貯金通帳と郵便物の転送。銀行。マイレージ。運転免許。生命保険。所得保険。自動車保険。年金。住民票。退職届。履歴書。保険医登録。麻薬免許。

 だいたい四月に異動するのに、異動先決まるのが二月とかひどいと三月とかだったりします。そして親への連絡が一番遅かったりもするのです。