結婚式ライブ!

 先週末は友人の結婚式のため、はじめて倉敷へお出かけ。

 友人夫妻と飛行機で倉敷へ向かう。夕方着いて、日航倉敷へチェックインの後、街をふらふらしながら、本日の夕餉を決める。商店街の魚屋のおじちゃんに、「どこか美味しい店は」と尋ねて教えてもらった店へ。店のおじさんは、「倉敷って良い町並みですよね」という友人の声に、「ずっと住んでると何とも思わん。美観地区もただの通り道」と冷めた答え。ままかりについて尋ねると、店のおばさんは「私はあんまり好きじゃないです。地元の若い人はほとんど食べないんじゃないですか」とドライ。料理は非常に美味。鰆のお刺身も、白子ポン酢も筍の天ぷらも美味しかった。その後もう一件寄って少し呑み、十時過ぎにはホテルに戻って就寝。

 相当呑んだけれど、十分な睡眠と朝風呂でなんとか復活し、3人とも翌日の朝食もしっかり摂る。その後、少し美観地区を散歩した後、ホテルに戻って着替えて結婚式へ。人前式というのははじめてだったけれど、もともと熱心な信仰のない僕にとっては、みんなで賛美歌うたったりしなくて楽ちん。誓いの言葉を読み上げるのが卒業式の挨拶みたいだった。「僕たち! 私たちは!」みたいなの。

 新郎新婦も、そして結婚式に集まったメンバーの多くも、ほぼ音楽繋がり。新郎は近隣大学の軽音で、最近相当有名になった某ギターヴォーカルの一個上の先輩。彼らとは、市の野外ライブなどイベントでいろいろと交流があり、まるで同じ大学にいたかのような錯覚すらある。新郎は、卒業後地元岡山県に戻ったのに、その後も何かと縁があり、主に何かのライブなどでひょっこり顔を合わせていた。新婦は医学部の後輩。ぶっとんだ存在。軽音ではヴォーカルなどしていた。卒後は地元でもなんでもない沖縄で研修。離島研修なども経て、この度岡山におちつくことを決め、倉敷で結婚という運びらしい。

 この結婚に至るまでには、いろいろと複雑な人間関係が交錯していたような気もするけれど、とにかく、こうしてみんなに祝福される結婚式を迎えられたのは、素直に喜ぶべきことだと思う。ね?

 医局の偉い人が延々とつまらない長い挨拶するとか、そういう余計なことがない素敵な披露宴だった。挙げ句の果てには、2次会はライブハウスを借りきって、みんなでライブという、実に彼ららしい趣向。招待客の中で、いくつかのバンドに事前に打診され、ライブの用意がされていたのだけれど、それ以外にも飛び込みでオーケーなので、是非楽器を持って来るように言われていた。さすがに重いので、持っていかなかったのだけれど。

 リハーサルまでしっかりとってあって、そのリハをみてうずうずしてしまった僕は、その場でメンバー集めて、他のバンドの人に楽器借りたりして、即席でバンドを整えて、「生ビールのうた」一曲だけ演らせてもらった。年に数回演ってる僕のバンドのほぼ唯一のオリジナル曲。

 しかし、いいかげんこの曲、ちゃんと構成と歌詞決めよう。グランジであり、4つのコードの循環であるということ、それに「ただ生ビールが呑みたかった」というフレーズと「ビール! ビール!」というコーラス以外は、演る度に変わるという現状。だけど、そういう曲だからこそ、普段ベースの僕が急遽ヴォーカルで、バックのベースもギターもドラムももともとのバンドメンバーではないという状態でも、まあそれらしく盛り上がれるんだけど。本当に、凄え楽しかった。

 ドリンク券3枚はあっという間に使い切り、その日はじめて会った見ず知らずの人の分まで酒を買って乾杯して、みんなで跳ねるって、そんな結婚式なかなかないと思う。全力ではしゃいだので、週明けになって少し筋肉痛が。新郎もほぼ出突っ張りでドラムを叩いていたけれど、今頃旅行先で大丈夫かな。

 翌日大原美術館など散策し、夕方の便で羽田へ。今まで「後で書く」っていってると結局書かないまま終わりそうなので、思いつくままの走り書きを、ミクシィに残しておいた。たまには、ここにも転載してみる。良かったなあ、しかし。また誰かをこんなライブ形式で祝いたい。みんなで朝から晩までビールと楽器掲げて飛び跳ねたい。野外フェスもいいな。