「コケノムスマデ」-0094-

 ショート・ショートという形式を不動の物にしたSF界の巨匠、星新一が、その中の一編で、君が代の歌詞をネタにしていたはずである。神話というものの中で触れたそれは、君が代天皇の繁栄をうたったとか、広く国民の繁栄を願う歌ともとれるとか、そんな小さなことは全く問題とせず、ただ、その言葉の響きが確かにそこにあるのだ、人智の及ばない領域なのだとかいう、「言霊」を彷彿とさせるような下りで結んでいた。手元に原書がないから、なんだかうまく表現できない、うろ覚えである。ただ、一つの音符に一つずつの音をのせて歌われる君が代は、子供の頃の私にとって、その音の響き以上の意味は無く、その響き以下の意味も無かったのを思い出した。

 今日は前期日程合格者の、入学手続きの日でした。なんともマヌケな行事ですが、通称「競り」と呼ばれる勧誘行事が毎年行われます。手続きに来た新入生の中から、医学科入学者を見つけだし、ひとりずつ、お立ち台で運動部長に紹介され、その後わらわらと勧誘部隊が集まっていく。まさに「競り」。一応、収集がつかないので、希望者のみ行うし、部活間の紳士協定のようなものもできあがっているのだが。21世紀に入ってもやってるんでほうかね、こんなこと。昨日は教育・社会情報・工学部の同学年のみんなの追いコンに出席。昨日の酒が残っていて今日はなにもしていないのに疲れました。

 また、少し予定があきました。もう一度くらい、スキーにでも行こうかと思います。僕らは平和な毎日を送っていますが、次の土・日は、医師国家試験でしたね、そう言えば。