「ボクの彼氏はどこにいる?」-0464-

 田舎の病院に移ってから頻度が増えた様な気もしますが、僕は本当にインターネット通販を重宝しているのです。特に、本やCDの通販はアマゾンのようなサイトをかなり頻繁に使っています。

 かつて買いそびれた本を注文したりするほか、近所の書店では目にしなかったものの、ネット上で情報を得て衝動買いする書籍というものもあるのです。どういう場所で知ったのかは忘れてしまいましたが、講談社から出版されている、

ボクの彼氏はどこにいる?

ボクの彼氏はどこにいる?

も、ネットで買った本のうちの一冊です。

 どこにでもいそうな普通の若者が、自分の性的指向、「ゲイ」と向き合う自叙伝なのですが、この本を読み終えた時、僕の中のいくつかのモヤモヤしたものがすっきりしたのです。お医者のタマゴクラブ11「同性愛は病か罪か」などに綴ってきた煮え切らない思いが解決したような晴れ晴れした気持ちになれたのです。

 医に携わる人々にあっても、同性愛を軽蔑したり、冗談の対象にしたり、さして一般とかわるところのない扱いがまだまだあり、いくら、精神科で「もはや治療の対象にはしていない」症状だと言ったところで、明らかに、異質なものとして扱っているという現状に、なにか釈然としない思いを抱き続けてきた僕にとって、普通に存在する爽やかな若者が綴るその本は、もの凄く清々しいものでした。