「メッセージ」-0540-

 僕があなたにそれを伝えたのは、「受け入れろ」とか「理解しろ」とかそういう押し付けではなくて、ただ知っていて欲しかったという、それだけのことです。語弊があるかも知れないけれど、職場とか、家族とかいうものは、「強制的」な人間関係です。そういう強制を排した部分、僕がただ純粋に大切な友人としてつきあっていきたい人々に、僕は何も偽りたくなかったのです。そのことは僕の一部であって、それ以上でもそれ以下でもありません。ただ単にそうだという事実にすぎないのです。でも、それは社会的には「弱さ」として捕らえられるのかも知れません。いずれにせよ、僕らが何か、大っぴらにしていない何かを、誰かにさらけだすのは、ある意味無防備で、弱みをみせるという行為でしょう。でも、強さというものは単独ではなく、弱さという存在と共にあるものです。そういう意味では、僕は弱くもなったし、同時に強くもなりました。僕がその部分をベールに覆うために、飄々としたスタイルを気取って、なかなか表に出さなかった感情とか、あるいは、逆に受け止めなかった感情とか、そういうことを飾らない言葉に出して伝え合うというのが、すばらしいことだと思うのです。今年はそういう年でした。みんなに感謝しています。