「take care」-0552-

 外勤のハシゴ。

 昨日、バンドを一緒にやってる時間よりは、確実に酒飲んでいる時間が長い人々と飲んでいて、「英語は別に得意というほどではないけど、それを使う場面で、不自由したことないよ」なんていってたくせに、今日の午前中の交通事故の外国人にあたふたしている僕。前述の強がりは、あくまで遊んだりするためのそれであって、交通事故を起こして、保険に入っていなくて、日本語があまりわからない人にあれこれ説明するほどの英語力は無いのです。

 でもまあ、中学生程度の英語力があれば、病院でのやりとりはなんとかなるかな、と。いままで何人も外国人を診てきて困るのは、専門用語なんです。たとえば、日本人診察するのに、きっと「吃逆はありますか?」とか言っても通じないと思うのです。確かに日本語なんだけど。吃逆をしゃっくりと言わないと通じないように、僕らが知っている英単語は、一般語でないことが多いのです「defecation(排便)、flatus(排ガス)」なんていう単語は、きっと消化器を診ている医者ならカルテに何度と無く書いた記憶があると思うのですが、これが決してすべての英語を話す人々に通じるわけでも無く。

 あとは、日本の過剰気味の検査に対する説明とか。もう最近は、頭を打ったら神経症状がどうであれ、半ばルーチンに脳のCTを撮ったりしてます。放射線被曝に対する考え方の違いや、今日の例のように保険に入っていないケースで、支払いに直結する場合であるとか、そういうことでいろんなトラブルが発生するのです。今回は、車対バイクの事故で、受診したのはバイク側。警察などが介入して判断して支払いが決まることや、日本の医療の事情、処方する薬についてなど説明し、診断書を一通作成したのでした。

 その後は老人病院へ移動。今、当直中。