知的であるということ

 真に知的な人ならば、決して万能ではない自分の能力を知っていて、自分の関わらない分野に関して自分なりの意見を持つだろうけれども、同時に専門家の意見を聴く準備があるだろう。しかし、なまじちょっと頭がいいばかりに、自分の組み立てた理想型を唯一正しいと信じて凝り固まっている「知的」な人には、正直絶望している。自分が持っていない技術についても、机上の知識だけで、その道の専門家よりも正しいと信じてしまえるような人たちは、いったい何を根拠にしているのだろうと思う。