近況

 自信に満ち満ちて生きていた記憶というのはあんまりなくて、むしろ、自信が無いからこそ自分の主義主張をしっかりと言葉にして描出してきたというかなんというか。心の危うさというのが思春期からひとつも進歩していないなと思いながら、日々を生きております。
 外科医という業の深い職業。他人様の身体に合法的に傷を付けることのできる権利は、同時に大きな義務を生じるのだということは常に自覚しながら生きているのだけれども、それでもやはり「24時間365日医者であれ」というスタイルは強者の弁であって、スーパーマン医師に基準点をおいてしまうことは、医療制度の維持の上でやはり無理があるのではないかと思っています。
 来月は消化器外科学会で発表するために下関へ行きます。初めてのスターフライヤー便使用で、7/14〜7/16の日程。9月の頭にはISDE(国際食道疾患会議世界大会)で発表するために鹿児島へ。昨年は飛行機で行くような学会が無かったのが一転、今年は比較的遠いところが多いです。学会と夏休みくらいしか遠出もできないので、学会での知識の更新はもちろんのことではあるのだけれども、非日常の空気を浴びて気分転換するという意味でも、僕にとって重要なことなのです。
 その他はいくつかの専門医試験を受け、まだ演題採否通知が来ていませんが、採択されれば10月下旬に癌治療学会での発表のため京都を訪れる予定です。その合間、9月半ばか下旬くらいに夏休みをもらおうかと考えています。