だれもが知ってる小さな国

だれもが知ってる小さな国

だれもが知ってる小さな国

 読了。
 作者を交代して続編を書く(もともとの作者の了承のもと)という試みはどんなもんかな、と思いながらも、かつて夢中で読んだコロボックル物語の続きが読めるとあらば買わずにはいられませんでした。佐藤さとるさんに書いてもらいたかったという思いがある一方で、有川版コロボックル物語も、ちゃんと一連のお話を継承した良いお話だったと思います。
 旧シリーズに出会ったのは、古書店で偶然手にとった一作目、僕が読んでいたのは講談社青い鳥文庫版でした。夢中で読み終え、当時発刊されていた4作目まで購入、その後しばらく間があいて、5作目の「小さな国のつづきの話」、さらに忘れた頃に番外編として「小さな人のむかしの話」を書店で発見したときは、喜び勇んで単行本で買って帰ったのを覚えています。
 何度も読み返しながら、明らかに大団円を迎えてしまったものの、どうにか続刊が出ないかと思い続け、当時はネット書店などもなくて、必ずしも全ての新刊が入荷されているわけではないとは思いながらも、近所の書店に行くたびに、書棚を端から端まで調べて、コロボックルシリーズに限らず、お気に入りの本の続きが出ていないかどうかを調べていたものです。
 こんな形で21世紀にコロボックル物語の続編が読めるなんて夢にも思いませんでした。願わくば有川版の続きも読んでみたいものです。
 読みながら、過去作品を読んでいた頃のいろんな思い出もよみがえり、身悶えたり懐かしかったり。実家は本の山で、どこかにあることは確かながら発掘がやや困難ではあるのですが、また発掘して過去作も読み返してみようかなと思ってます。新イラスト版なんていうのも出てるみたいですが。
 コロボックルの思い出と言えば、本作とあとは「オホーツクに消ゆ」ですかね…(蛇足)。
オホーツクに消ゆ

オホーツクに消ゆ

堀井雄二さんのアドベンチャーゲームの新作も待ち続けているのですが。ドラクエもいいですが、こっちも作ってくれないですかね。立ち消えになった「白夜に消えた目撃者」の企画とかどうにかならないんでしょうか。