救急診療についてのお願い

http://www.kakegawa-hsp.jp/oshirase/Kyuukyuu/Kyuukyuu.html

 現在、掛川市立総合病院では1年365日、休日や夜間における救急患者さまの生命を守るため、内科系1名、外科系1名の医師による救急診療を実施しています。もちろん医師のほかにも看護師、薬剤師、放射線技師や検査技師そして窓口事務担当者を配置し、救急でお見えになる患者さまへの対応に万全を期しています。

 ぜひ、みなさまにご理解いただきたいことは、もし自分勝手な考えで救急にお見えになれば、そのために救急本来の業務に支障を来し、不幸にも尊い生命を落とす方がいるかもしれないということです。

 さらに病院全体の医療にも深刻な問題を引き起こす恐れがあります。それは医師の加重労働による影響です。夜間の当番医師は、朝から晩まで通常勤務をし、そして5時から当直に入りますが、最近はほとんど寝る間もなく朝を迎えることが多くなっています。さらに、休むことなく翌日の診察に従事し、家に帰るのは夜中、実に30数時間勤務というようなことが月に数回も起こっています。

意外に、こういうことをはっきりと言っている病院って少ないですよね。経営者や事務方としては、無差別に「救急大歓迎」と言っておいて、実際に診療する若い医者や看護師に負担を強いるところも多いように感じています。こういう病院は、病院としてそういう宣伝をしているのだから、緊急を要さない時間外受診を責めることはできないと思いますし、おそらく、一般の方々の多くの認識が、「救急指定病院=夜間外来」ということであり、こうした双方の認識のずれが、いらぬトラブルを生んでいるのだと思います。もっとも、医療が聖域のようにとらえられ、医療側がこうした本音をみせることを良しとしないという流れがずっと存在しており、おそらく今も根強く残っているということが根底にあるのですが。
暗黙の了解が崩壊している今、きちんとこうした声をあげることは必要だと思います。新聞の救急当番医一覧と並べて、こういう声明を掲げておくだけで、無駄な受診は相当減るのではないでしょうか。