アフリカ某国で

 なんやかんやでこの国へやって来て3ヶ月以上経ちました。新型コロナウイルス感染症の影響で全土ロックダウンが継続、役所も今ひとつまともに動いていないせいもあって、平時なら数週間で完了する生活の立ち上げのための最初のステップが遅延しています。すべての手続の礎となるIDを取得するのに2ヶ月以上かかってしまい、そこから滞在査証を取得、ようやく銀行口座開設とか自動車購入手続きに入りました。ようやく住居を決め、ゲストハウスを出たことでまあ多少は落ち着いた感じですが、銀行の手続きがまだ完了していないので、今の所給与を受け取れておらず、クレジットカード頼みの生活です。
 世界中自由がきかない生活になってしまっていて、まあいろいろとストレスも溜まりますが、仕方ないといえば仕方ないですね。いろいろと大変な環境の中で、必死に堪えて頑張っている後輩たちが、ぼちぼち教授とか准教授とか責任あるアカデミックポストに就き始めているのを風の便りに聞きつつ、日本の医師の王道からはことごとくはずれた道にいる身を思うと余計なことをいろいろ考えもするのですけれども、大学医局を辞める直前の数年は、明らかに弱っていたし病んでいたので、あのまま歩き続けた先に明るい何かがあったようにも思えないので、思いがけず全く別の道にやって来たのはきっと正しかったのだとは思います。