「自転車を盗まれて」-0272-

 昨日勉強会で家をあけたすきにまんまと自転車を盗まれました。1年と9ヶ月の命。安物とは言え貴重な足で、被害額にしたら数千円といったところでしょうが、数千円でかわりの自転車を見つけるのは難しいのです。カードでの買い物の未払いなどがあって、それは問題なく支払えるのですが、臨時の出費は痛いので、とりあえず、明日から始まるポリクリ(お医者さんごっこ)は歩いていくしかありません。どうでもいいんですが、やっぱり官公庁の公式書類って面倒くさいことこの上ないですね。盗難届にしても、コンピュータ登録が前提としてある割に、縦書きに元号と漢数字を使って書くんですね。まあ、届け出ての防犯登録だと思うので、出てくるのは期待せずに届け出てみました。

 自転車を盗まれるのは生涯2度目で、前に盗まれたのは、親戚に借りた自転車で、別に盗まれた自分は悪くないはずなのに、一番困るのが被害者で、当時決して安くはなかった自転車を、当然稼ぎのない当時の私の貯金でどうにか弁償するとかいう話になったあたりで、知り合いが、ある小学校に乗り捨ててあるのを見つけて、親戚の家に知らせてくれて事なきを得たのでした。しかし、それ以来、その自転車を借りて出かける気にはなれなかったし、他意はないにしろ、親戚や家族がそのネタに触れるたびに胸がちくちくしたものです。自衛は大切ですが、「盗まれるほうが悪い」なんて理論は絶対におかしいと思うのですよ。前回は外出先でなくなりましたが、今回は家に残していったのを盗まれるというので、「不覚」の思いが強いのでした。

 そういえば、部室棟の上履きがわりに、数百円で買ったスリッパに、マジックで「ジャズ研用」とか書いて、入り口の下駄箱のところにおいているのですが、これも短いサイクルでよく紛失します。紛失していたものが、数週間を経て、何事もなかったように戻っていたりすることもあるくらいなので、残念ながら、その施設を使う人、恐らく大学関係者が、軽い気持ちにしろ出来心にしろなんにしろ、勝手に使っているのだと思います。傘は盗まれた記憶はないのですが、あれもいろいろ嫌なので、絶対に高い傘は買いません。今メインで使ってる傘は、確か200円くらいで買ったやつです。ビニールじゃなくて、普通っぽいこうもり傘で、意外なほど長持ちし、もう数年使っています。実はスペアもあって、それは車のトランクに常時はいっていたりします。

 何かの貸し借りにしたって、きちんとしなければ、その金額の大小なんかは関係なく、気分の悪いことこの上無いし、そこらへんは潔癖過ぎるくらいでいいと思うのですが。「おごるよ」ってのを拒否する必要はないけれど、「貸してよ」って借りたものくらい返しましょうよ。家の親父曰く、「何兆円とか、絶対にどうにもならなそうな金額を盗んでくるくらいなら気持ちいいけど、普通にどうにかなりそうなレベルで盗むとか踏み倒すなんてのは、ちいさな人間のすることだ」そうで。