「遊ぶため」-0283-

 いわゆるこれがインフルエンザだ、というようなぶっ倒れ方をしたことは無いにしろ、体が重かったりするのは風邪気味なんでしょうね。出ると言ってしまった手前、今日は弓道の学内戦となる、冬季定期戦に出場し、ブービー競射への出場回数をまた塗り替える羽目になるのでした。もう何回目になるのかなど、考えたくもないです。こうなったら、頑張って来春の定期戦にも出場し、ブービー最多出場記録を狙ってみますか。来年度は最高学年として、様々な因縁の対決が待っているので、本当はブービーなんか争ってる場合じゃないんですが。

 話は変わりますが、3月に渡米をもくろみ、格安航空券を当たり始めました。ニューヨークとラスベガス二都市中心のコースで固まりそうですが、その矢先、スロットで37億円という史上最高記録が出たという報道がされました。もし私が、そんな大金を突然手にしたら、果たして大学をちゃんと卒業するんでしょうか。

 「遊んでないで勉強しなさい」「なんで勉強しなきゃいけないの?」「いい学校を出て、いい会社に入るためよ」「なんでいい会社に入らなきゃいけないの」「いいお給料をもらって遊ぶためよ」なんてジョークは結局は本質で、「若い時の苦労は買ってでもしろ」とか、「我々はみな罪人である」とか、宗教でも道徳でも苦労の美徳を説くのは、結局なにかしら苦労しないと生活できない現実があるからで、旧約聖書の楽園でも、もともとは遊んでくらしていたように、究極の目標が所詮遊ぶことだったとしたら、なんだかいろんなものが急に音をたてて崩れていきませんか。

 大学に合格した途端に目標を失う、なんてことが巷には溢れていて、あるいは私が目指す医者という世界が、時間的にはすぐそこに来ているということが、漠然とした単なる「医師」という目標から、実際は細分化されたその領域に飛び込むための、新たな選択を迫られる時であるということで、真に将来を見据えることに少々戸惑っているのかも知れません。ひとくちに医者といっても、選択は無限ですから。

 4月から1年かけて全科を回っているポリクリと呼ばれる病棟実習も、あと3週で終了です。