「不愉快な話」-0527-

 外勤日当直中。たったいま診た患者さん。深夜に救急車でやってきた患者さんは、結果的に軽傷で、帰宅が可能だったのですが、病院に支払うお金や保険証は用意していませんでした。急患なんだから、それは仕方の無いことだと思います。患者さんは、1000円しか持っていないことを仕切りに看護師にわび、「急だったので」というのでした。それはそれで仕方の無いことだし、明日の再診の時刻を確認したその患者さんに、踏み倒しの意図がくみ取れるわけもなく、いずれにせよ、体優先なのだから、お金が用意されていなくても、それは仕方の無いことです。

 看護師は、あやまる患者に対して、「どこの病院でも、夜にかかってもお金はかかるんですよ」と言うのです。そんなの患者さんもわかっているのです。すごく下品だ。患者さんが申し訳無さそうに病院をあとにした後、看護師たちは笑いながら「ヴィトンの財布に1000円って。今時1000円しか持ってないってねえ。1000円しか持たずに病院来るなんてねえ」と話しており、僕はあまりのことに言葉を失ったのです。お前らただちに看護師なんてやめちまえ。

 実は、今日の手術の時、手洗いの看護師が、術者用の手袋を用意していなかったのを、恐らく先輩の看護師が、「手袋用意してなかったよ」と咎めていたのです。忘れた看護師は「すみませんでした」と謝ったのです。通常はこれで終わりなのではないか、と思うのですが、その、後輩を咎めた看護師は「なぜ用意しなかったの?」と続けるのです。なぜって、忘れたんでしょう、単純に。再度、看護師は「忘れてしまいました。すみませんでした」と謝ったのです。いいかげん終わりにして欲しいところなのですが、さらに「手袋って忘れていいものなんだっけ?」と、お咎めが続くのです。そんなの陳腐なテレビドラマにしかでてこないのかと思っていたのに、目の前でしつこく繰り返されると、いいかげんうんざりするのです。救急外来の看護師とは別人の行動ですが、今日一日で、立て続けに不愉快なことに遭遇したので、どっと疲れました。

 所詮週一回訪れているだけの病院の話ですが、院長に伝えるべきか否か。こういうことの積み重ねも、医療不信に大いに関係していると思うのです。