警察での表彰

志布志事件で鹿児島県警、警察庁長官表彰を一転返納

http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/ne_08030501.htm

 鹿児島県警が2003年の県議選の買収無罪事件(志布志事件)などの捜査で警察庁長官表彰を受け、昨年3月に元被告12人全員の無罪が確定した後も表彰を返納していなかった問題で、県警は4日、表彰を返納したと発表した。

 県警はこれまで「功労がなかったわけではない」として、返納には難色を示していたが、県議会などからの批判を受け一転、返納を決めた。

 県警は本部長賞誉など内部表彰についても、受賞した志布志署と捜査員4人から返納の申し出があったことを明らかにした。県警監察課は「県民の理解を得るため、返納した方がいいと判断した」と話している。

 長官表彰では、副賞として警察庁から3万円が取締本部に、内部表彰では志布志署や捜査員に賞金や図書券など計約2万円相当が贈られている。この計約5万円については本部長ら幹部が私費で国、県に返納する方針。同課は「現場で頑張った捜査員には評価は変わらない」とし、捜査員には返還を求めないという。

志布志事件

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BF%97%E5%B8%83%E5%BF%97%E4%BA%8B%E4%BB%B6
 一般人の多くは、警察の違法捜査と、冤罪を生み出す土壌に対して怒りを感じているし、この件に関しては、表彰どころか、むしろ懲戒が必要だと思っているわけです。「重大事件」を捜査して、起訴へもっていきさえすれば表彰されるということが全くもって不可解だし、この期におよんで、表彰の返納に難色を示すという神経が僕には全く理解できません。
 現場で、医師が精一杯頑張った上での避けがたい死という結果に対しては、逮捕という暴挙に出る警察が、「頑張ったから評価は変わらない」と堂々と言う神経には恐れ入ります。
 福島県立大野病院の事件でも、捜査にあたった富岡署が、福島県警本部長賞を受賞しています。これももちろん返納して頂きたい。

ふざけるな、福島県警

http://d.hatena.ne.jp/zaw/20060417#p1

 これは、各学会や医師会から断固たる抗議声明が出ており、政治を巻き込んだ大問題となり、国会で質疑が繰り返されている事件です。再三書いてきたように、様々な情報を総合的に判断すると、逮捕も起訴も不当としか表現しようのないものです。不当とは言え、起訴されてしまった以上、これから公判が待っていますが、いずれにせよ、現在進行形で問題視されている事件です。それを「表彰」するというのはどういう神経なのでしょうか。その結果がどうであれ、大きな話題となった事件に関われば表彰されるということなのでしょうか? 凶悪事件の現行犯逮捕でもしたのであればまだしも、まだ裁判の結果も出ていないような事件に関して、「逮捕=有罪」とでも言わんばかりの暴挙です。