「実は私ショッカーです」-0037-

 次の日曜日は有馬記念だ。ちなみに学生は勝馬投票権を買うことは法律上認められていない。学費を競馬で稼いじゃいけません。もちろんパチスロも不可である、尤も後者は法には触れないような気もするが。とりあえず、馬は大好き。競走馬を見ているのは楽しいね。騎手になろうと思ったことはなかったが。

 昔、「ケンちゃんチャコちゃん」で、辛くて逃げ出してきた騎手のタマゴが、ケンちゃんちでスパゲッティをごちそうになる。で、いろいろあって、学校にかえることを決意した騎手のタマゴに、ケンちゃんの父親は「また、食べたくなったらいつでもおいで、ただし一杯だけな」とか言って見送るシーンが印象的なのだ。そんな昔のテレビをいつまでも覚えている私も私だが、それ以来、私の中での騎手のイメージは、減量のためにスパゲッティ一皿しか食えない人たちということになっている。ちなみに、ボクサーは燃え尽きて灰になるか、ラーメン屋になるかのどっちかでした。それはひとえに俺が「あしたのジョー」と「具志堅」しか知らなかったせいなのだが…。そんなわけで、「虎の穴」も、俺の中ではずっと生き続けている。

 さらに言えば、昔ジャスコの屋上でショッカーにさらわれ、ショッカーの隊員となった証にスケッチブックかなにかをもらった。その後、ショッカーは、ライダーに蹴散らされるが、私はショッカーを脱退した覚えはなく、スケッチブックも返さなかったので、まぎれもないショッカーの一員なのである。ちなみに、うちの親父は、その時、ショッカーの一人のお尻の部分が破けていたことをいまだに言い続ける。あれは、改造手術の際の何体かに一体の変異体に違いない、きっとそうだ。13番染色体短腕のグルテウス領域のフレームシフトにより起こる結合織の未形成に違いない。

 …医学生は新たに得た知識は最大限使いたがるので、傍目には非常に嫌な会話になるでしょう。俺だってヘッセの詩の一節でもおしゃれにもじってみたいさ。