「インフルエンザとテスト期間」-0062-

 インフルエンザ死96名に達する…なんて一面に報じられる時期にテストはやってくる。前期テストは9月、夏の疲れから体調を崩しやすい時期にあり、後期試験は、インフルエンザが猛威を奮う2月にやって来る。一年のうちで体を崩しやすい時期には狙ってテストがやって来る。

 思えばそのせいで、O-157なんかも、遠い出来事のような錯覚にとらわれることもある。「医」を学ぶものとしては失格である。テストやレポートに追われるあまり、所詮O-157も、テスト問題の上だけの出来事になってしまう恐れがあるのだ。自戒の念を込めて。 これは、ある意味、健康面でのテストなのだろうか、とも思う。医者の不養生じゃないが、まず、自分の健康を維持できないことには、治療云々言えないわけだ。これは、以前も述べた気もするのだが、ある意味不規則な生活を求められ、それを乗り越えられないことには、医師という職業に適合できないのかも知れない。

 医師という職業も、はっきりと技術職で、知識だけあってもどうなるもんでも無い面がある。研究においても然り。このテストさえ乗り切ると、あとは卒業試験と国家試験しか無い。4月からはポリクリと呼ばれる病棟実習が待っている。毎年後期試験は、留年と隣り合わせながら、進級したあとの生活を夢に見たりするものなのだ。

 いよいよ、大学5年という、不思議な空間が目前に迫ってきた。