「即興演奏」-0139-

 脳死臓器移植を受け、阪大に入院していた男性が退院。脳死臓器移植2例目も、私の予想をはるかに上回る早さで行われました。相変わらず、過剰報道はどうにかしてもらいたいものですが、報道が一般への認知を深めている面も否めないのです。なんにしても、自分の意志を表せるチャンスが、ドナーカードというかたちで広まり、かつて、日記でも「何万枚でも刷ればいいのに」とか言っていたカードが、何万枚どころの騒ぎじゃなくて、いまや、街のいたるところで手に入れることが出来るようになってきましたね。今更日記に書かなくても、ドナーカードが「移植したくない」意志も表示できるということは、数ヶ月前には信じられないことですが、ホントに誰でも知ってることになりつつありますよね。私も、実際に手に取るまでは、どんなものか良くわかりませんでしたし。

 今日はピアノトリオの練習。RENDEZVOUS、Dear Oscar、CARAVANの3曲。全部やっかいなやつで、安心して本番に望める一品というやつがない。初あわせが一番良かったなんてオチもありです。音源聴きすぎて、かえってできなくなることもよくあります。ジャズって、楽譜のない音楽なんです。テーマはありますが、テーマと同じコード進行でアドリブを回すのが基本です。テーマ、各楽器のアドリブ、4バース、後テーマ、なんてのがスタンダードな進行です。4バースってのは、4小節アドリブ、4小節ドラムソロで、テーマの頭に戻るまで、すなわちフロント楽器がテーマを演り始めるまで続けます。アドリブの回し方も、フロント楽器、ギター、ピアノ、ベースとかいう順序がオーソドックスで、前の楽器が何コーラスやるかなんてわからないので、終わったら次の楽器が入るのです。で、即興演奏が命なので、例えば、前の楽器が演ったフレーズをマネしてみたり、有名な曲をフェイクして入れてみたり、いろんな語り合いができるといえばできるのです。技量がそこまで伴って無い気もしますが。語り合えないと崩壊の憂き目にあうのです。結局即興演奏なので、キメでも無い限り、テーマすら崩して吹いたりするのが普通なので、出した音は全て正しいのです。誰が何と言おうと俺はこの音が出したかったのだ! とか、ベースが演ると嫌がられますが。