8年ぶり

 インターネットなんて所詮道具だから、それに過剰な期待も依存もしていないつもりだけれど、その道具をうまく使うことで、インターネットがなかったら成立していなかったであろう人間関係を保っているというのはとても愉快です。12年前に初めてインターネットに出会い、個人サイトを立ち上げてから実に8年と9ヶ月も経過していれば、ネット上での繋がりというのもそれなりに出来てくるものです。とはいえ、ネット上でお互いに知っていたり、何らかの繋がりのある人全てが、「親しい人」と呼べるかと言われると、やはりそんなことはないのです。まあ、実生活でも知り合い全てが親しいわけではないのですけれども。

 日記猿人(現、日記才人)という、現在のブログ隆盛時代の人間にはなんだかわかんないような、ウェブ日記手動更新報告サイトがありまして、それをきっかけにかつてお会いした方々のうち、今でも交流があるお二方に、今回学会で久しぶりに大阪を訪れるのをきっかけに、実に8年ぶりに再開しました。再開といっても、それぞれ一度か二度お会いしただけだったし、8年間、お互いに濃密に連絡をとるでもなく、音信不通のような期間も経ての再開。邂逅?

 まあ、8年という時間はそれなりに人間を変化させるものなんだろうけれども、それでも、変わらない部分を感じて安心し、本当に心を許せたし、酒も会話も心の底から楽しむことができました。いや、ほとんど実生活では接点のない生活だし、かつての同級生のように、同じ空間で長く過ごした時間があったわけでもないのに、8年ぶりの再開でこんなにも楽しめるというのは珍しいんじゃないだろうか。

 今まであわなくて勿体なかったな。でもまあ、8年会わなかったり、ろくに連絡を取り合うでもない関係というのがちょうど良いバランスだったのかもしれません。とにかく、またお会いしましょう。僕、フットワーク軽いですよ。大阪でも神戸でも。今度は神戸がいいかな、そういえば行ったことないし。

 そういえば、一昔前のウェブ日記と言えば、こんな個人的な「日記」というのが多かったけれど、最近はニュースの引用とか他のブログへの言及とかばかりで、純粋な個人のテキストというのが非常に少なくなりましたね。それとも、相対的に減っただけで、実数は変わってないのか?